「お客様と近い距離で芝居がやりたい!」
ただそれだけの個人的な想いで公演した『煙が目にしみる』から2年。その思いは今も色褪せることはありません。
最近は嬉しいことに1000席を越す大ホールの舞台に立たせていただくこともありますが、ホールが大きくなればなるほどお客様との距離は遠くなる。私はオペラの舞台に立たせていただくことも多いのですが、オペラともなると舞台と客席の間にオーケストラピットまであるのでお客様はさらに遠い。小劇場にばかり出演していた頃は「いつかは大きなホールで」と思ったものですが、ホールに出演するようになったらなったで今度はお客さんとの近さが恋しくなるのです。
また、前回の『煙が目にしみる』では出演だけでなく演出や制作も兼ねていたためどうしても演出としての作業や制作の仕事を優先せざるを得ない面があり、本当は舞台に立ちたくて劇団を作ったにもかかわらず役者としては充分な役作りができなかった。その反省から、今回の演出は前回の共演者である鈴木結沙さんにお任せすることにしました。
かように、自分の想いを実現するために知り合いの役者さんやスタッフさんを巻き添えにしているわけですが、私を慕って、あるいは期待して集まってくれた仲間に「劇団ソフトバンク。(仮)に参加できて良かった」と言っていただけるように、そして何より観に来ていただいたお客様全員に「安いチケット代だった」と言っていただけるよう全力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。
劇団そふとばんく。主宰 たきざわ勝彦
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